ハルクアースアンカーとは…

ハルクアースアンカーは、海外ではエンドアンカーなどと呼ばれているタイプのアンカーの一種です。
地中に打設したアンカーヘッドをテンドンを引っ張って拡張させ、地中に固定することでグラウトを使わずとも引張力を得ることができます。
テンドンが接続されたアンカーヘッドを打ち込みロッドで地中に打設していくので、削孔が必要なく残土ができることもありません。
小回りの利く施工が可能なので、鉄筋挿入工やグラウンドアンカー工では過大設計となりがちだった軽微な崩壊に対してその効果を発揮します。

グラウトは不要

ハルクアースアンカーの施工にグラウトは必要ありません。
土中に固定されるように開発設計されたアンカーヘッドが地盤に支持力を伝えて滑りを抑え込みます。
グラウトを必要としないので、セメントを持ち込んで注入作業を行う労力が不要です。加えて、セメントミルクが固まるまでの養生期間も省くことができ、アンカー打設及びアンカーロック完了と同時に支持力を測定でき、補強材として効果を発揮します。
養生期間後に頭部処理や確認試験のためにわざわざ再度現場に出向くことがなくなり、工期の短縮に繋がります。

アースアンカー吹付モルタル擁壁補強
表土崩壊防止ガリー侵食対策

見過ごされてきた盛土や堤防の砂防対策に

盛土や堤防の砂防対策に対する危機管理意識は、山の地滑りよりも低いといえます。その理由にはいろいろあり、例えば、崩壊した際の危険規模が違ったり、盛土はそもそも安定していて年月が経つにつれて通常安全率をより増していくものだからという理解があったりします。しかしながら、近年の豪雨や地震を考えると、そういった認識も改める必要がありそうです。これまで安定していた盛土の安全性をもう一度見直し、性能、施工性、コスト、工期、環境や生活への影響を考慮して対策を考えると、ハルクアースアンカー工法がぴったりとはまることがわかるはずです。